1. 自己紹介
製品開発部の髙瀨です。4・5月の東京オフィスでの研修を終え、現在、大阪にて配属先研修を受けています。
師弟制度をご紹介する前に、自己紹介させてください。私は、北海道札幌市出身で、趣味はゴルフです。帰省した際には親友とラウンドしています。
大学院修士課程までは札幌に住んでおりましたが、博士後期課程の進学を機に本州へ移住しました。
専攻は認知心理学です。このお話をすると、たまに「心理学から技術職?珍しいね!」と言っていただくことがあります。ですが、エンジニアリングと心理学は、遠いものではないと私は考えています。
私たちがアプリケーションを操作する時、スマホやパソコンの画面などのインターフェースと人とのインタラクションが生じています。そのため、人側のことを知っておくのもプラスになると考えているためです。
人の心理的側面は少しだけ詳しいですが、私はいわゆる”開発経験”がほぼありません。研究を進める中で、実験用のプログラムを組んだり、データ分析の際にプログラミング言語を使用することはありました。ですが、プログラミング言語についての理解を深めたり、作ったアプリケーションの品質を追及したりといった経験はありませんでした。
イルグルムでは製品について理解を深めてから開発経験を積み、これまでの研究で得た知見を活かしてアプリケーションを使う人に価値を届けたいと考えています!
前置きが長くなりましたが、”目標があるが、開発経験はほぼない”私が師弟制度を通して得た学びを知っていただけたらと思います。
2. 師弟制度とは
師弟制度は、入社してからすぐ、新卒一人ひとりに先輩が師匠としてついてくださる制度です。弟子である新卒は、業務のノウハウを師匠から学びます。
師弟制度のメインは、毎日の師弟面談(師匠との1on1)です。総合職には総合職の、技術職には技術職の先輩が師匠となりますが、必ずしも配属後の部署と一致するわけではありません。
業務のノウハウについてのご指導といっても、教科書的に学ぶというものではなく、基本的には師匠との面談で弟子(私)が主体となって面談のスケジュールや内容を決めていきます。
例えば私は、製品知識を早く習得したかったため、4月の段階から毎日1キーワード単位でアドエビスの機能や特徴についてお題を出してもらっていました。毎日の師弟面談で、自分で調べた結果を説明してフィードバックをいただくという時間の使い方をしていました。
また、業務に直結しないことも相談できます。私は今も研究を続けているので、家で研究する時間をとりつつ、研修で学んだことも深めていくためにどう計画を組んだら良いかを相談することもありました。(ちなみに、人の認知速度に合わせた情報表示設計に関する研究をしています。)
3, 師弟制度からの学び
師弟制度から得た学びはたくさんありますが、そのうち以下の3点をご紹介します。
ⅰ. 読み手を意識した報告
ⅱ. ちょっと聞いてみようマインド
ⅲ. 焦らなくて良い!
ⅰ. 読み手を意識した報告
私が大切にしたいのは、忙しい人が見た時に瞬時にわかる内容を書くということです。
イルグルムでは、slackでコミュニケーションをとる機会が多くあります。断続的な短い時間で、報告を伝わりやすくまとめるのは難しいと感じていました。そこで、業務の合間に報告するという時間の感覚を身に着けられるよう、研修に関する報告を師匠に送っていました。
最初は、「今どういう状況にあって、これからどうするのかかがわかりにくい」とフィードバックをいただくことがありました。人に考えさせてしまう文章は適切とは言えませんよね。この文章を一言で表すなら?と自分で確認することで、師匠からも「前よりわかりやすくなってきた」とフィードバックをいただけるまで改善しました!
現在私が配属されている部署では、お客様の技術的なお困りごとに対応することがあります。その際、スピード感を持ってわかりやすいお返事ができるようにするために、読み手を意識した報告を業務に活かしたいです!
ⅱ. ちょっと聞いてみようマインド
「考えるのは大切だけど、考えすぎると時間がもったいないので聞いてほしい」と師匠のご指摘がありました。
私は、「これくらいは自分で限界まで調べた方が良いのではないか?」という思い込みが自分にストップをかけてしまう癖があり、これが良くなかったと思っています。
初心者がどう頑張っても理解が難しいことは多々あるのに、そこに時間を割くのはもったいないですよね。「ちょっと聞いてみようかな」をきっかけに急に理解が進むことがあるので、それを逃したくないと今は思っています。
それからはちょっと自信がない時も積極的に聞くようにしています。質問した後の「ちなみに、これは応用編なんだけど……」から始まる師匠の補足説明にはワクワクしますし、わかりやすいです!私もこんな説明ができるようになりたいと思っています。身近に目指したい人がいるっていいなって思います。
ⅲ. 焦らなくて良い!
冒頭に、私は開発経験がほぼないと書きました。
入社直後は、経験のなさをフォローするために、最初はこれもあれも勉強しないと!と焦っていたように思います。
師弟面談では、研修内容のインプットもしたいのでコーディングの自習がなかなか進まないという相談を頻繁にしていた時期もありました。
師匠からはよく「それができることは今後必要だけど、今はここまでの理解を大切にしてほしい」と、言っていただくことがありました。その度に「焦りすぎていたかも」と軌道修正しています。
今も「もう少し自分で学ぶことができていたら……!」と悔しい気持ちになることもありますが、悔しさを感じると今後の学習へのモチベーションになるので、それも必要なことだと思っています。
4. さいごに
師匠とはコミュニケーションを密にとることができるため、私の思考や行動を知った上でアドバイスをいただけます。会社に自分のことをよく知っている先輩がいるって安心しませんか?
また、報告や製品知識の説明の練習に毎日付き合ってください!とお願いができるのは師弟制度ならではのものだと思います。
今回は私の場合の例をお話ししました。周りの同期を見るに、人によって師弟制度の活用方法が異なります。もし、イルグルムメンバーと話す機会があれば、ぜひ師匠とのコミュニケーションについても聞いてみてくださいね。