こんにちは、EC-CUBE事業部の村上です。今月末をもってiOSアプリ「OCOLO」を終了することとなりました。多くの方に注目していただいたこともあり、自分自身も全力投球した思い入れあるサービスのため、是非とも継続したかったのですが、結果を出せませんでした。
振り返ると、「OCOLO」は、2013年10月~2014年9月までの1年で社内目標達成に向けてチャレンジするというお題のもとスタートした、当社初のアプリ開発プロジェクトで、個人としてもチームとしても学びの多い機会でした。
今回自分自身のためだけでなく、新規事業立ち上げを検討されている方へ、何か参考になることがあればと、「OCOLO」の開発を通じて学んだことをまとめてみます。
学んだことを記載する前に告知ですが、今回、サービスの終了にあわせて、「OCOLO」のソースコードを公開することになりました!!!
「OCOLO」の終了が決まった時、ただサービスをクローズするだけでは、単純に努力の結晶が一瞬で無くなるだけなので、思い切ってこのノウハウを公開して、世の中に少しでも還元できないかと考えました。役員に相談したところ「その方が株式会社ロックオンらしいから!」とむしろ後押ししてもらい、このブログの執筆とあわせて、ソースコードの公開も同時に実現しました。
リリース済みiOSアプリのソースコード公開はおそらく珍しいので、アプリ開発に興味がある方に是非、参考にしていただければ幸いです。
それでは、今回のプロジェクトを通して「学んだことのまとめ」に進みます。
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目次
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OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の一 : 「机上の空論」より、まずは、作ってみる!
OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の二 : とにかく「自分が使いたいもの」を追及する!
OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の三 : 何よりスピード優先、作って壊す、壊して作る!
OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の四 : ○○○がなくてもアイデア次第でモノづくりはできる!
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OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の一。
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■「机上の空論」より、まずは、作ってみる!
新規事業の立ち上げは、「どれだけ多くの失敗ができるか」ということが何よりも大切だと痛感しています。
自分たちの場合は、当初、あまりにもわからないことだらけで不安でいっぱい、アプリ開発へのチャレンジが決まってからも、ターゲットは誰か、どんなものを作るか、チームでブレストや企画書作り、ペーパープロトタイピングを繰り返す、という状態がしばらく続いてしまいました。
今思えば初めてのチャレンジなので、1日も早く、開発~リリース・サービス運営まで、一通りの体験ができていれば・・・!
結果、チームとして、会社として、良いものを作らないといけないと思いすぎて、企画フェーズに時間をかけすぎました。
これほど世の中にアプリが煩雑化しているご時世、初期段階で、誰が見ても素晴らしい内容にまで高めてリリースできる可能性は稀です。今回の経験を通じて思うのは、つたないアプリでもよいので、まずは、appstoreに短期間で公開できるものを目指す方が良いということ。沢山のアプリをリリースするうちに、どれか1つが、次の事業の柱になるかもしれませんし、今回の気付きは、やはりそういう姿勢の方が正解だったのではと思ったことです。
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OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の二。
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■とにかく「自分が使いたいもの」を追及する!
「OCOLO」の初期のプロトタイプ版では、「自分」が楽しいものという基準で『O2Oキュレーション』としての開発を進めていました。
しかし、プロトタイプ版を作成し、モニター体験を繰り返すうち、似たようなアプリであれば他にもあるし、このままではヒットしないのでは、と思いました。そこで、当初の企画から変更し、もっと差別化しよう・尖らせようと、海外のユーザーを視野にいれた「10代の若者」にターゲットも変更、『音声×位置情報』で楽しむアプリとしてリリースしました。
そして、口コミを広げるため、アプリコンテストに応募したり、プロモーション動画を作成したり、ストリートミュージシャンの方にチラシを配ったり、声優の方とコラボレーションを模索したりとダウンロード数を増やすために、色々試行錯誤を重ねました。しかし、ダウンロードされればされるほど、リピーターにつながらないという悩みに直面しました。
ターゲットである国内の若者にいくらリーチしても、「外でスマホに向かってしゃべるのが恥ずかしい」「自分の声を聞くのに違和感がある」「友達と一緒でも、使うのはテキスト入力か写真撮影まで」「家の中でなら使いたい」「でも、位置情報と連動しているので家の中では使えない」・・・というフィードバックが続くばかり。そして、アプリを修正しようにも近くに10代の若者がそもそもいないので、効果的な施策を打つのもままならず、試行錯誤を行っているうちに、プロジェクトの期限が迫るばかりでした。
結果、思い切って舵を切りなおすという決断をしました。
最終的には、海外のユーザーや、自分とは遠い存在である10代の若者をターゲットにしていたところから、「自分自身」をターゲットに再度、企画を詰め、『近くの話題をチェックできるSNSリーダー』としてリニューアルすることになりました。
「自分」がターゲットならば、「自分」に響くサービスを考えればいいので、どんどんアイデアが出てきます!後半は、やるべきこと、やりたいことが次々と見えてきていたので、結果を出すためにも、この考え方で、ずっと走っていけていたら結果も全然違うものになったのではと思います。。
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OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の三。
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■何よりスピード優先、作って壊す、壊して作る!
当初は、事業責任者・企画・アプリ開発・サーバ・インフラ・デザイナーの6人体制で、明確に担当を分け、全員で目線を合わせて動くようにしたいと考えていました。
画面や遷移については手書きでイメージを確認した後に、担当間で共通言語を持つため、決定事項を「Cacoo」にまとめ、「Redmine」に上げて優先順位を整理し、実装後には「tesflighte」でチェックするという方式で回していましたが、人数が多ければ多いほど、全員が集まっての対面でのコミュニケーションや意識合わせにコストがかかります。
例えば、よりよいモノを作りたいという気持ちから、デザイナーがいくつかのUI/UXのパターンを上げると、それに対して各持ち場から様々な意見が上がってきた場合。初めてのアプリ開発プロジェクトで、誰かが正解を知っているわけではないので、それぞれのパターンで素早くリリースして市場の反応を見る以外に、一番ベストなUI/UXを判断することはできませんが、その中でもどれから着手するのが確度が高そうか、各メンバーの持ち場からの意見がどんどん上がってきます。
少しの変更点が発生した場合に、毎回資料に反映して、全員の確認をとるまでにも、どんどん時間が過ぎていき、その間にまた別の変更点が発生します。
1年という期間の中でチャレンジを重ねなくてはいけない新規プロジェクトでは、結局は、短期間でPDCAを回せるような、小さくシンプルな組織が一番早く正解にたどりつけるのでは?と考え、思い切って6人体制を2人体制にまで縮小しました。
2人体制にした後は、一人二役・三役は上等!という意気込みで、やれることは2人でやってしまい、スピード感を持ってプロジェクトを進められたので、その判断は間違ってなかったと思っています。
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OCOLOの開発を通じて学んだこと、其の四。
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■○○○がなくてもアイデア次第でモノづくりはできる!
アプリ開発の経験がなくても、広告予算がなくても、十分な期間が確保できていなくても、○○○○がなくても・・・
自分たちのアイデア次第でゼロから新しいサービスを作り、勝負できるのでは!?実際に動くモノを作って外に出れば、世界中のフィードバックを得られるのでは!?という手ごたえは、「OCOLO」に関われたことで、十二分に感じることができました。
今まで、きっとこんなことはできないだろうな~と諦めていたことも、一歩踏み出せば、ぐんと実現する可能性が高くなる、そう思います。
出来ないという思い込みは捨てないと、モッタイナイですね。
アプリ開発については、appstoreに掲載さえされれば、アプリのレビューサイトや、コンテスト・イベント、その他様々なPRの手段が用意されていることも驚きました。
特にレビューサイトについては、掲載のタイミングで多くの方にダウンロードしていただけました。折角なので、今までいろいろ試したレビューサイトやイベントの一覧を共有しておきたいと思います。アプリのダウンロードの推移グラフとあわせて、参加イベントリスト、約60件のレビュー送付先リストをご紹介いたします。
○アプリのダウンロードの推移グラフ
○参加イベントリスト
・ピッチイベント:メディア向けピッチイベント(集団記者会見)「Shoot!」vol.8
・コンテスト:アジアアプリケーションコンテスト、コスプレイヤーコンテスト、Graph hackシード
タイミングが合わず見送りましたが、アプリ博にも参加したかったです。
○約60件のレビュー送付先リスト
※敬称略、順不同
※レビューを送付される際は、事前に、各媒体のご注意事項をよくお読みください。
※送付先は作成当時のものです。削除や修正等ございましたらこちらよりご連絡ください。
※iPhonePLUS様には週刊アスキー本誌「熱血!!Appバトル」にも掲載いただきました。
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「まとめ」のまとめ
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ここまでお読みいただいてありがとうございました。長文になってしまいましたが、今回「OCOLO」を開発することで学ばせていただいた、新しいことへチャレンジすることの「楽しさ」「ワクワク感」が伝われば、一番嬉しいです。
この気持ちは、これからも継続していかなくては、忘れてしまうはず。この感覚を錆びつかせることがないよう、これからも新しいチャレンジを続けていきます。
最後になりましたが、「OCOLO」に関わっていただいた皆様、本当にありがとうございました!!!