こんにちは、2024年新卒入社でインサイドセールスをしています田村です。

突然ですが、みなさんは「社会人になると長期の旅行は難しい」と思っていませんか?
私もそう思っていました。

しかし、イルグルムには「山ごもり休暇制度」というユニークな制度があります。
この制度は、全社員に年に1度、会社と一切の連絡を絶つ9日間の連続休暇の取得を義務づけるもので、名称の由来は、「会社と一切の連絡を絶つ」という点から「山ごもり休暇」と名付けられたそうです。

せっかくなら普段の生活では得られない刺激を受けたいと思い、初めての山ごもり休暇はスペインへ行くことにしました。

トルコ経由で、ブルーモスクとグランドバザール市場へ

ブルーモスク

今回の旅はターキッシュエアラインズを利用したため、トランジットの時間を使ってトルコ・イスタンブールへ寄り道することにしました。
最初に訪れたのはブルーモスク。巨大なドームと青いタイルの装飾が印象的で、静寂の中に荘厳な雰囲気が漂っていました。日本とは異なる建築様式や宗教的な空間に触れることで、文化の違いを強く感じました。

その後はグランドバザール市場へ。スパイス、雑貨、ランプなどが所狭しと並び、異国情緒あふれる空間でした。市場の人々の熱心な接客に戸惑いましたが、「今日は買えないから!」と英語で伝えると、あ。そうなの?とスッと引いてくれて安心しました。

バルセロナでガウディ建築を巡る

グエル公園

いよいよ今回の旅の目的地、スペインに上陸です。最初に訪れたのはバルセロナ。ここではアントニ・ガウディの建築を堪能しました。
サグラダ・ファミリアの建築が始まって140年以上が経ち、ついに完成が近づいている今、この未完成の状態を見ることができるのは貴重な経験だと感じました。

次に訪れたのはカサ・バトリョとグエル公園。
カサ・バトリョは直線をほとんど使わず、独創的な建築が特徴です。
グエル公園もまた、ガウディの創造力が詰まった場所でした。
一般的な公園とは違い、色鮮やかなタイルや独特な曲線のデザインが目を引きます。

トレドのアルカサルで、歴史の重みを感じる

アルカサルの街並み

マドリードに到着し、まず向かったのはトレド。
この街は、かつてスペインの中心地として繁栄し、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の文化が融合した歴史を持っています。中でも印象的だったのがアルカサルの博物館でした。
イスラム時代の名残が感じられる建築や展示物があり、「スペイン=ヨーロッパ文化」というイメージとは異なる歴史を垣間見ることができました。
世界史の資料集で見ていた景色が実際に広がっていて、こんなにも長い期間そのままの形を残して存在しているんだと実感しました。

プラド美術館で、念願のゴヤ「1808年5月3日」を見る

プラド美術館

スペイン旅行の一番の目的は、プラド美術館でフランシスコ・デ・ゴヤの「1808年5月3日」を見ることでした。
中学の教科書で見た時からずっと心に残っていて、いつか本物を見たいと思っていた作品です。コントラストの効いた光と影、凄惨な戦争の状況。教科書で見た時には「戦争の記録画」という認識でしたが、実際に目の前にすると、より人々の悲痛な表情を読み取ることができ、圧倒的な迫力と人の尊厳を訴えかける力を感じました。
本物を見ることで、「知識」だったものが「体験」に変わって見えてくる感覚がありました。

スペインの食文化と生活の違い

エビとマグロのタルタル(タパス)

スペインの料理はどれも美味しく、特にタパスとワインは絶品でした。
ただ、食文化の違いには驚くことも多く、レストランのオープン時間が13時からと遅いことや、シエスタ(昼休憩)の文化にも戸惑いました。
また、街を歩いていると、石畳が歩きにくくて疲れてしまうことや、日本とは違うお手洗い事情にも気づきました。
こうした小さな違いからも、文化や価値観の違いを感じることができました。

生ハムの原木

旅を終えてみて

今回の旅で改めて実感したのは、「本物を見ることの大切さ」です。
教科書や写真で知っているつもりだったものも、実際に目の前にすると、感じるものがまったく違う。それは、美術館の絵も、歴史的な建築も、街並みや文化も同じでした。
ただ、それと同時に気づいたのは、こうした非日常の学びが得られるのは、普段の生活があるからだということです。社会人になった今、日々の生活の中で、何かを見て考えたり、好奇心を持ったりすることがあるからこそ、旅先での経験がより深い意味を持つようになりました。
学生の頃から海外旅行は好きだったのですが、今だから価値観が変わって見えることがたくさんあるということを感じられた旅でした。

休暇後の業務について

今回の旅は、本当に刺激的で、日常を離れて心からリフレッシュすることができました。
ただ、出発前は少し不安もありました。入社1年目での長期休暇は、チームに迷惑をかけてしまうのではないか、休んでいる間に大きな業務の変化があったらどうしよう、と考えていました。

しかし、事前にしっかりと引き継ぎを行ったことで、休暇後も大きな問題はなく、スムーズに業務を再開することができました。この経験を通じて感じたことは、「休めない期間はないし、引き継げない仕事もない」ということです。

今回の旅を通して気づいたことが二つあります。

  • 定期的な長期休暇は、心身ともにリフレッシュでき、仕事への良い活力になる。
  • 仕事と向き合うためにも、一度離れてみることが大切。環境が変わると新しい気づきが生まれる。

帰国後は自然と仕事へのモチベーションが上がり、気持ちを新たに業務に取り組むことができました(少し時差ボケが直るまではしんどかったです)

今回は一人旅だったこともあり、会社で先輩や同期に旅の思い出を共有することで、いつも以上にコミュニケーションが取れたことも嬉しかったです。

執筆している今は課長が山ごもり休暇を取っているので、帰ってきたらどのように過ごしていたのか聞いてみようと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。